鼻炎
鼻炎
鼻炎にはアレルギー性鼻炎や温度差鼻炎と言われるものがあります。また鼻炎の根本原因には「鼻炎体質」という体質があり、一時的に症状を抑えてもまた同じ症状を繰り返し、ひどくなると慢性副鼻腔炎(蓄膿症)に移行することもあります。漢方では鼻炎体質そのものを改善する根本的な治療を行います。
鼻炎のタイプ別漢方薬
湿熱証(しつねつしょう)
五臓の肺※に熱がたまって、鼻づまりや鼻水が発生します。
※五臓の肺とは、呼吸器の中枢で全身への気・血・水の流れを統括する機能のことです。
熱感のある鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎の方
「鼻づまりがひどくて、匂いが分かりません。。」
という方は
解毒証(げどくしょう)
炎症を抑えるための抵抗力が弱いため、副鼻腔炎などになりやすい体質です。
※解毒証とは:化膿性の炎症を繰り返す体質で、血虚証と陰虚証を併せたような体質
皮膚や粘膜が過敏で、鼻炎や蓄膿症などが慢性化している方
「鼻炎や中耳炎など症状は顔や頭部にでやすいです。。」
という方は
陽虚証(ようきょしょう)
老化などによって体を温める機能が低下し、体液が停滞して鼻炎になります。
さらさらの水っぽい鼻水がでる。温度差でくしゃみを連発する方
「寒がりで、特に手足が冷えます。」
という方は
隠虚証(いんきょしょう)
過労や寝不足などで体力を消耗し、陰液※不足となり鼻が乾燥して鼻づまりが生じます。
※陰液とは、体をめぐる血液や体液のことです。
夜間に体がほてったり、足の裏が熱くなったりする方
「冬でも夜は手足がほてり、布団から出して寝ています。」
という方に
気滞証(きたいしょう)
ストレスや緊張で気の流れが悪くなり、体液の流れが鼻で滞って鼻水や鼻づまりを生じます。
ストレスに弱く、精神的なストレスや緊張で鼻がつまる方
「緊張することが多く、イライラしやすくて、ため息がよく出ます。」
という方に
血瘀証(けつおしょう)
血液の流れが悪くなり、鼻腔内の粘膜がうっ血して鼻づまりが生じるタイプ。
顔や手足がむくみやすく、冷えてのぼせる方
「鼻づまりで匂いが分かりません。特に夜間にひどくなります。」
という方に
痰湿証(たんしつしょう)
体の中の水液が停滞して巡りが悪くなることで鼻水や鼻づまりが生じます。
患部に触ると熱っぽいむくみがあり、小便の出が悪い方
「鼻づまりがひどく、のぼせ感があります。」
という方に
ときどき寒気がし、水っぽい鼻水やくしゃみが出る方
「くしゃみが連続して出ます。鼻水は水っぽいです。」
という方に