耳鳴り
耳鳴り
耳鳴りは、年齢とともに増加する症状の一つです。耳の中で不快な音が四六時中鳴っていると いうのは何とも厄介なことですが、今のところ西洋薬では耳鳴りに直接作用する薬はありません。漢方では耳鳴りの原因が耳だけの問題ではなく、身体の老化や歪みから発生していると考え て治療していきます。
耳鳴りのタイプ別漢方薬
陽虚証(ようきょしょう)
老化などにともなって身体の機能が低下することにより耳鳴りが生じます。
老眼や目のかすみ、耳が遠くなるなど年を感じる方
「腰から下が冷えて重だるく、夜はたびたびトイレに行きます。」
という方は
八味地黄丸証(上記)に加え、下半身の痛み、 しびれ、浮腫みなどがある方
「トイレが近くなりますが、 尿量は少ないです。 」
という方は
陰虚証(いんきょしょう)
過労や寝不足などで体力を消耗し、陰液※不足となり上部に熱がこもって耳鳴りが生じます。
※陰液とは、体をめぐる血液や体液のことです。
夜間に体がほてったり、足の裏が熱くなったりする方
「冬でも夜は手足がほてり、布団から出して寝ています。」
という方は
気虚証(ききょしょう)
精神的なストレスなどで自律神経が乱れて、上部に熱がこもって耳鳴りが生じます。
ストレスを感じるときや疲れた時に耳鳴りがする方
「耳鳴りと同時にめまいや頭痛がします。」
という方は
気滞証(きたいしょう)
ストレスなどの影響で気の流れが滞り、頭部に熱がこもって 耳鳴りするタイプ
イライラが激しく、胃がはってかたい方
「イライラすると頭痛だけでなく肩こりや耳鳴りが悪化します。」
という方に
血瘀証
血液の流れが悪くなり、うっ血して耳鳴りが発生するタイプ。
顔や手足がむくみやすく、冷えてのぼせる方
「持続する音が、体の中から聞こえてくる感じがします。」
という方に
便秘しやすい方
「のぼせ(冷えのぼせ)、肩こり、便秘、腰痛などがあります。」
という方に
痰湿証
体の中の水分が停滞して巡りが悪くなることで 耳鳴りが生じます。
喉が渇いて冷水をよく飲み、小便の出が悪い方
「耳がつまった感じになり、 めまいや耳鳴りがします。」
という方に