「口臭」が気になります。

こんにちは。エルム薬局の笹田です。マスク生活も長引いておりますが、夏場に比べると息苦しさはましですね。多少寒さ対策にもなっている気がしますし。一応接客業ということで、以前は平日ニンニク入りギョーザなどは控えておりましたが、最近は「マスクあるし～」であまり口臭を気にせず食べちゃってます。（臭ってたらごめんなさい。）

さて今回は70代の女性のご相談です。お孫さんに「おばあちゃんの口が臭い」と言われてショックを受けられご相談にこられました。

口臭といえば、ニンニクなど刺激物の食べ過ぎやアルコール飲み過ぎなどをイメージしますが、この女性には「食べ過ぎ」「飲み過ぎ」「暴飲暴食」はほとんどないとのこと。また口臭の原因になる虫歯や歯周病はないそうです。

ただ、時々胃もたれや胸やけがしたり、胃酸がこみ上げることがあり気持ち悪いそうです。お腹も調子悪くなりやすく、下痢や軟便が多いとか。

口臭の原因はいくつかありますが、この方の場合、食滞といって、胃腸機能が低下しているため食べ物が消化管内にとどまっている状態となり口臭の原因になったと考えられます。下痢や軟便になるのも胃腸の働きが悪くて水分が停滞しているためでしょう。このような場合は脾胃（胃腸機能）を立て直すことで口臭が改善されることがあります。まずは半夏瀉心湯（はんげしゃしんとう）という漢方薬をお試しいただきました。半夏瀉心湯はお腹が痞えて下痢しやすい方によく使われます。熱を冷ますお薬と温めるお薬がバランスよく入っていますので、お腹を冷やしすぎることなく、炎症を抑える便利なお薬です。1週間ほど服用していただき、お腹の調子が良くなり、口臭もなくなってきた気がするとのことで、その後は体質改善のための漢方薬を継続していただき、口臭が気になるときには、時々半夏瀉心湯を飲んでいただいています。

漢方ではその方の体臭や口臭も体質判断のひとつとして考慮されます。

気になった場合はぜひご相談くださいね。